日本は世界一の自動販売機大国として知られています。その理由は、日本が世界一治安が良いからだともいわれます。
日本自動販売システム機械工業会のwebサイトによると、日本には275万台の自動販売機と130万台の自動サービス機(両替機や駐車場の自動精算機など)があるそうです。自動販売機の内訳は、飲料が228万台で圧倒的で、食品(インスタント麺・アイスクリーム・冷凍食品・菓子など)の自動販売機は7万台ほどです。
自動販売機の台数は減少傾向です。アルコール飲料とタバコの自販機が減っていること、自販機が大型化・複合化していること、足下ではコロナ禍で外出が減ったので不採算自販機の撤去が進んだこと、などが原因のようです。
日本の自販機の特徴として、飲料の自販機が占める割合が高いことがあります。海外では、自販機が屋内に設置されていることが多いこともあり、飲料以外の自販機の比率が高いように思います。アメリカではキャンディーの自販機がたくさんあります。
コロナ禍で人との接触機会を減らすということで、新しく自販機を設置するお店も増えています。写真は、下関のお団子屋さんの店頭にある「おだんご自販機」と厚狭の洋菓子屋さんの「ケーキ自販機」です。
楽しい自販機が増えるのは面白いですし、収益アップにつながりそうです。
ところで、世界最初の自販機は、紀元前215年にエジプト・アレクサンドリアの寺院で、5ドラクマ硬貨を入れるとその重みで栓が開き、聖水が出てくるというものでした。
日本でも19世紀には自動販売機が登場していましたが、全国的に普及したのは大正時代の終わり頃です。一銭銅貨を入れると、ちんちんと音を出しながら袋入りの駄菓子が出てくる仕掛けの自販機は人気を博して、全国の菓子店や喫茶店に1000 台も設置されたそうです。