多くの人(私もですが)の人生を変えた東日本大震災から11年目の3.11を迎えました。
東日本大震災では甚だしい被害があったのですが、地震や津波の規模に対しては古い文化財の被害が少なかったと思います。松島の景観に被害があったり瑞巌寺の壁に亀裂ができたりはしましたが、寺院や城郭には被害が少なかったようです。むしろ、新しい文化施設(博物館・科学館・文化ホールなど)で全半壊の事例が多数ありました。
阪神淡路や新潟中越でも、古い文化財より新しい文化施設に甚大な被害がでたように感じます。熊本地震では、熊本城天守閣や水前寺公園、さらに各地で多数の石橋などの被害がありましたが、少し例外のように感じます。
公共の建物を建てる場合には、地震や津波などの不測の事態に耐えられるということに配慮が必要です。構造もそうですが、立地も大事と思います。
さて、地震などの自然災害に耐えてきた堅牢な建物であっても、戦禍に合うと破壊が免れません。ウクライナには7つの世界遺産が登録されていますが、これも危機的な状況のようです。
どうも、ロシアの蛮行には見境がありません。チェルノブイリ原発とキーウ(キエフ)の中間にあるイヴァンキフ歴史・地方史博物館を攻撃して、貴重な絵画などが焼失したと報じられています。ロシア軍に余裕がないということのようですが、文化財の破壊による悔恨は後世まで続きます。
ウクライナの世界遺産 ・・ キエフ-ペチェールスカヤ大修道院 > リヴィフ歴史地区 > シュトゥルーヴェの三角点アーチ観測地点群 > カルパチア山脈とヨーロッパ地域の古代及び原生ブナ林 > ブコヴィナ・ダルマティアの主教座施設 > カルパチア地方の木造教会 > 古代都市「タウリカのヘルソネソス」とそのホーラ >