誰が初めに言ったのか知りませんがうまいこと言いますね。野村克也さんの「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」と同じです。
成功した経営者をいくら真似ても、自社の成功はおぼつきません。一方で、失敗した経営には再現性があるので、似たようなことをすれば必ず破綻します。成功した人の話より、失敗した者の後悔のほうが役に立つということです。
帝国データバンクのグラフです。
コロナ騒動のなか、厳しい経営が続いている企業もありますが、政府の手厚い支援によって倒産件数は抑制されています。
しかし、現時点では過剰債務の会社が多いのが実情です。特別融資に頼っている会社が、この先も経営を継続できるかが鍵です。
ここにきて、エネルギー価格が大幅に上がります。ロシアのウクライナ侵攻によって、この動きは加速しそうです。原材料価格も同様に高騰しています。あらゆる物価が上がり、生産に必要な部品も生活必需品も値上げや品薄が続きます。合せて人件費や経費も上がっていくのですが、価格転嫁できない会社もあります。価格転嫁できなければ資金ショートしますから、経営が行き詰まります。
さて、失敗のサイエンスです。経営破綻するパターンには、主に次の3つがあります。
1)リスク管理が甘い ・・ 「何とかなるさ」では、何ともならないです。
2)成功は長続きしない・・ どんなに優れたものでも陳腐化します。
3)背伸びすると躓く ・・ 無理な拡大で伸びきった兵站は切れます。
帝国データバンクの「倒産・動向速報記事」を眺めていての感想です。
但し、失敗を恐れて何もしなければ成功もしません。ここは難しいところなのですが、最初から失敗しそうなことに取り組むのは拙いです。やはり、少しだけでも考えてみます。