今日の山口県知事選の投票率は34.9%で過去最低を記録したそうです。
昨年の総選挙でも山口県の投票率は47都道府県で唯一50%を切る49.8%でした。今回の知事選でも、不名誉な記録にならないようにCMなどを流していましたが効果があまりありませんでした。国政選挙で1/2、知事選で2/3の人が投票しないというのは、ちょっといただけません。尚、同日に投票があった山口県議会議員選挙の宇部選挙区の投票率は30.0%でした。
投票率が全国最低水準といっても、先々代の安倍晋三さんまで総理大臣を9人(菅直人さんも宇部市出身なので加えます)も輩出している山口県ですから、県民に政治への関心が薄いというわけはありません。
このところの山口県の低投票率は選挙が事実上無風であることが大きな原因です。
自分が投票権を行使してもしなくても結果が変わらないと確信できるなら、投票に行かないという選択をしても仕方ないです。
また、最近の選挙では無投票当選もしばしば起こります。実際、前回の山口県議会議員通常選挙の宇部選挙区は、定数5に対して立候補者が5人で無投票でした。定数が5もあるのに無投票は、ちょっと酷すぎます。
日本政治の大きな問題は、候補者不足です。政治家を志す人が極端に減っているのです。
今回当選した山口県知事は自民党の方で、今回で三期目になります。今年は参議院議員選挙がありますから、国政も見据えて立憲民主党など有力野党は山口県知事選挙に候補を立てるのが当然と思います。三期目は多選とまでは言えないかも知れませんが、批判票も一定は生まれるだけの期間はあったはずです。むろん、野党にもやる気はあったのでしょうが、候補になる人がいなかったわけです。
松下幸之助さんの松下政経塾といった取り組みがもっと増えるといいなぁと思います。また、各政党がきちんとした政治家を要請することに力を注ぐべきと思います。都知事が立ち上げた希望の塾にも多少は期待していましたが、結局雲散霧消してしまったようです。
自民党には中央政治大学院という政治家養成の試みがあるそうですが、あまり機能していないようです。各政党が政治塾を主催したり、後援するのも必要でしょう。