新型コロナ感染症騒動も長期化しているので、このあたりで簡単に整理してみます。
現在、新型コロナ感染症は「感染爆発」していると言われています。第6波ととされていますが、感染者のグラフが以下です。第0波が中国・武漢市からの渡航者などで感染者が発見されたり、クルーズ船で感染者が出た頃のことです。
同じGoogleにワクチン接種の表もあるので時間軸を合わせて貼っておきます。第4波が収束したころからワクチン接種が本格的にはじまって、第5波が終息した後に2回目接種までが完了しています。
次に死亡者数の推移とウイルスの種類です。第0波は武漢株です。すぐに欧州型の変異株に置き換わって第1波です。
欧州型の変異株が日本国内で変異して日本型となって第2波、更に国内で変異して日本型Ⅱとなって第3波です。死亡者数からみれば第3波が最も大きな被害と言えるでしょう。当時は、水際対策を強固にしていたので英国株(アルファ株)の流入が抑えられていたのです。
その後、2020年9月に英国で発見されていたアルファ株(英国株)が、ついに日本に入ってきて日本型Ⅱを駆逐しました。これが第4波です。
※よく水際対策と言いますが、日本人だけで1億2500万人もいるので、鎖国していても国内で変異株は定期的に発生します。一般に伝播性の高い変異株は病原性が低いので、海外から変異株が入ってきて国内変異株を駆逐してくれるのも悪い話じゃないと思います。
次にインドで発見された伝播性の高いデルタ株(インド株)が世界を席巻してアルファ株を排除しました。日本の第5波となったのが昨年夏から秋にかけてです。
そして、年末になって南アフリカで最初に発見されたオミクロン株は、さらに伝播性が強く、ワクチンの免疫も効きません。アルファ株やデルタ株は、発見から日本で置き換わるまでに1年とか半年かかっていたのですが、オミクロン株は日本を含む世界中であっという間に(1か月くらい)置き換わってしまいました。これが日本の第6波です。
ここで、第3波から第6波までの死亡者の年齢構成をみてみます。
第3波では、2020年10月から2021年3月までの約5か月半で、約9200人の死亡者がありました。死亡者は80歳以上の高齢男性が中心です。国内変異株です。
第4波では、2021年4月から7月までの4か月間に、約7800人の死亡が確認され、女性の死亡者割合が増えて、男性も低年齢化しているように見えます。アルファ株です。
第5波では、2021年8月から年末まで5か月間で約3800人が亡くなっています。男性の死亡の割合が高く、且つ40歳代から死亡者が出ています。デルタ株は特異な変異株であることは確かなんだと、個人的には思います。
現在進行形の第6波は、サンプル数が少ないですが高齢男性と超高齢女性に死亡者の中心がまた移ってきたように見えます。
※グラフの縮尺が違うことに注意です。第3波は±1500人、第4波は±1000人、第5波は±500人、第6波は±50人です。
「コロナウイルスは変異することによって、人の健康に与える影響が異なるという証左ですから、これからもどう変わるかわかりません。コロナとの戦いは永遠に続くでしょう!」
というのは、「統計でウソをつく」典型的な手法ですね。
日本人は1億2500万人おり、年間135万人が何らかの原因で亡くなります。1日当たりで3700人です。これを避けることはできません。
また、季節的に冬は亡くなる方が増えます。1月では約14万人、1日当たり4500人の方が亡くなります。これも避けることはできません。