世界のHIV陽性者は3770万人。このうち1020万人は治療を受けられずにいます。
新型コロナの累計感染者は今日現在で3億2千万人。関連の死者数は550万人。
2019年の新規HIV感染者は170万人で、ピークだった1998年の280万人から110万人減りました。2019年のエイズ関連の死者数は69万人で、ピークだった2004年の170万人からは60%減りました。
これまでにHIV感染した人の累計は7570万人で、3270万人が亡くなっています。
エイズ関連死者ではない4300万人のうち500万人は他の原因で亡くなっており、3800万人がHIVとともに生きています。
エイズは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することによっておこる病気です。
HIVは人の免疫細胞に感染して、病気とたたかう抵抗力を低下させます。本来なら自分の力で抑えることのできる弱い感染症でも、発症するようになります。
現時点ではエイズのワクチンはありません。HIVは年月がたつと、表面の構造が変化するからです。致死率の高いエイズに効果があるワクチンの開発は、人類にとって重要な課題です。
HIV感染者にとって、新型コロナ感染症の蔓延は非常に恐ろしいと懸念されていました。
しかし、オミクロン株の感染拡大が最初に発生した南アフリカが早々にピークアウトしたところをみると、そうでもなさそうです。
南アフリカは、世界で最もHIV/エイズ感染者が多い国です。世界で最も急速に感染が拡大している国の1つです。南アフリカの20才から29才の女性の4人に1人がこのウィルスに感染しており、全国の感染者は490万人(全世界の13%)とされています。
世界が新型コロナ感染症のパンデミックに立ち向かっています。HIVは新型コロナウイルスと比較して、はるかに高い致死性があります。HIVの発見から40年を経て、有効なワクチンは開発されていません。治療薬の開発は進んでおり、亡くなる方は減ってはいるものの未だに多数の若い世代の命を奪っています。
この機会に、少しの興味を持ちたいと思います。