会社の資産には有形資産と無形資産があります。無形資産のほうを知的資産とも言います。
有形資産はストレートにお金に変換できますが、無形資産には価格不明のものがたくさんあります。企業経営にとって、無形資産こそが競争力の源泉であり、大きな価値を持ちます。
経済産業省では「知的資産経営ポータル」というwebサイトを開設しており、知的資産を企業価値としてきちんと把握することを奨めています。
知的資産にはいくつかの段階があります。
特許権や商標権など、その権利を法律などで守られているような資産(知的財産権)。
ブランドや営業秘密、ノウハウなど、他者が容易に模倣できないような資産(知的財産)。
人的資源、組織力、経営ビジョン、人脈、技術力など、競争の源泉になるような資産(狭義の知的資産)。
最後に、借地権や営業許可権、電話加入権などの誰でも所有が可能な資産(無形資産)。
自社の知的資産を正確に棚卸して明らかにして、経営に活かすことが競争に打ち勝つことにつながります。経営者にとって当たり前のこと、取るに足らないことが、実は強力な武器であったということもよくあります。
従業員や社内の関係者であっても、気づいていないことがあるかも知れません。ましてや、社外の利害関係者の多くは、あなたの会社の無形資産を知っているほうが珍しいでしょう。
企業経営は、知恵をベースにしておこなわれるものです。自分の会社の無形資産について、みんなで考えてみることは有用です。