VRIO分析は組織の連携の強さが鍵

VRIO分析について教えてもらいました。2000年以降に発明されたフレームワークです。

 

企業が競争に勝つために必要なものは、その企業組織が内に持っている経営資源や強みであるという仮説をもとにして、その企業を分析する手法です。1954年生まれのアメリカの経営学者ジェイ・ B・バーニーが提唱しました。企業の経営資源や強みについて、4つの質問をすることで分析します。

 

VRIO分析
VRIO分析

第1問

「経済価値 (value) に関する問い」

その企業の保有する経済価値(人・モノ・金・情報)は、企業を脅威から守ったり、機会を捉えて発展させることができるだろうか?

第2問

「稀少性 (rarity) に関する問い」

その企業が提供している製品やサービスを取り扱っている競合企業はごく少数だろうか?

第3問

「模倣困難性 (inimitability) に関する問い」

現在、その製品やサービスを取り扱っていない競合企業が、模倣して新たに取り扱うことは難しいだろうか?

第4問

「組織 (organization) に関する問い」

企業が保有する人・モノ・金・情報と、提供される製品やサービスを活用できる組織的な取り組みや仕組みが整っているだろうか?

  

この4つの問いに答えると、その企業が競争優位にあるのか、競争劣位にあるのかを判定できるということです。企業内部の情報と競合との関係で判定するので、3C分析で顧客が外れた組立になっています。ちょっと、なるほどと思います。(ビジネスの成功では、顧客は意外に重要でなくて、競合との関係が鍵になることが多い。)

 

例えば、洋菓子店A。

第1問 「経済価値 (value) に関する問い」=YES

優れた品質のミルクを原料としてふんだんに使うことができる。

 

第2問 「稀少性 (rarity) に関する問い」=YES

原料として使用しているミルクは地元高原でだけ飼育されている牛からとられている。

 

第3問 「模倣困難性 (inimitability) に関する問い」=YES

酪農農家と長年に渡って信頼関係をつくっており、他の業者が容易に参入できない。

 

第4問 「組織 (organization) に関する問い」=YES

農家の若い後継者や飼料農家の家族などとも連携した取り組みで、菓子作りにも意見を聞いている。 

なんて、ことができると素敵で強靭です。