高額な副収入を得ているタレント政治屋さんたちが「身を切る改革」を喧伝します。
これに自分の実は切られることのない高齢者(じいさん・ばあさん)、公務員、旧来型大企業のベテラン社員などが乗っかります。自らの身を切られて、血を流しているのは若者たちなんですが、知恵に乏しいので気づきません。もはや、日本に「身を切る改革」なんかして、高齢者や政治屋に安寧を約束する余裕はないのですが・・・。じれったくて仕方ないですね。
若い人のためには、日本が成長することが大事です。少々乱暴な言い方ですが、「インフレと円高」にすることが日本の政治の第一課題です。高度経済成長というのは、「インフレと円高」を言い替えたものです。
バブル前の20年間で物価は2.5倍になり、賃金は4倍、円の価値は3倍になりました。老人たちはこの時代を謳歌しました。
「もはやデフレではない状況」なんて、ちんけでけち臭いことを言っていてはいけません。とにかく「インフレと円高」にするんです。
1つの方法論は、確かに賃上げです。しかし、最低賃金の引き上げは、非正規で働きたい人の社会参加を阻害するだけで、ナンセンスです。
政府がやるなら、民間企業に賃上げを要請するんじゃなくて、公務員(但し若手重視)給与の大幅アップでしょう。特別職の公務員である国会議員やら大臣やらの、歳費とか文通費もこの際に大増額です。1日100万円、結構じゃないですか。但し、文通費は支給額以上を必ず費消させなければいけません。
賃金を上げて、物価を上げるのです。今日より明日は値段が上がると思えば、若者は今日モノを買いますし、サービスを受けます。そして、給料が上がるのです。
円高になれば、若者は海外に出掛けやすくなりますし、海外のモノやサービスを積極的に買います。若い世代に、知恵が蓄積され、生活が豊かになります。
しかし、高齢者・公務員・旧来型大企業べテラン社員にとっては、このインフレと円高は苦痛です。年金や給与などで決まった収入しかないので、インフレで実所得が目減りします。輸出企業の従業員は円高で業績悪化すれば収入が減ります。つまり、「デフレと円安」が心地よいわけです。負のスパイラルです。
高齢者は、若者に「身を切る改革」とか綺麗ごとをいって、失われた20年・30年をさらに40年・50年と、自分が棺桶に入るまで続けていて欲しいのです。若者の側は、この高齢者の罠に容易には気づきません。
「身を切る改革」なんて言ってる人たちを、この際、大胆に切り捨てて「高度経済成長」のトレンドに持っていくことが必要です。しかし、選挙の票は高齢者・公務員・旧来型大企業社員が持っているので、なかなか難しいことです。
すでに日本に残された時間は少ないです。この人たちがみんな旅立つまで、待っていられないのです。さぁ、どうしたらいいのでしょうか?