ウイルス、細菌、真菌などの小さな生物(ウイルスは正確には生物ではないですが)と人間は常に共存しています。
日経サイエンス2021年7月号「あなたの中にいる380兆個のウイルス」。1人の人間には約380兆個のウイルスが生息しているそうです。そして、1人の人間には約40兆個の細菌が棲んでいて、その重さは体重60㎏の人で1㎏にもなるそうです。主に大腸(腸内細菌:乳酸菌やビフィズス菌など)と口腔内に存在します。
人間とウイルスや細菌は、そもそも共存しています。実際は、共存ではなく一体で、区別や切れ目はないわけです。人はウイルスや細菌が無くては存在できないのです。
ところが、ウイルスや細菌を、自ら(つまり人)と切り離して考えようとする人がおります。つまり、ウイルスや細菌が人に与える影響とか、その相関関係にだけ着目するのです。
天と地を分けようとしても、天が無ければ地が無く、地が無ければ天もないわけです。ウイルスや細菌が無くなれば人は無く、人がいなければウイルスや細菌も存在しません。自然科学を大きな視野でとらえれば、これが真実なわけです。
ところが、これでは科学者は商売になりません。特に、医学などの実学に近い自然科学者の仕事は、極論すればこの区別をすることです。いろいろと調べて、ひたすらに分けて、並べて、組み合わせることが仕事になり、儲けになるのです。
このため、自然科学は常に細かく分かれることで進化をします。どうも、感染症の専門家と紹介されている人も、全ての感染症を知っているわけではなさうです。ウイルスに詳しいという専門家も全てのウイルスがわかるわけでもないようです。
ましてや、こういう人たちは、公衆衛生というか、人の健康な生活、生き死に、幸せなどにはあまり興味をもたないようです。どこかで、歯止めを掛けないといけません。