PCR検査の感度は70%、特異度は99%といわれています。
最近1週間のPCR陽性者の1日平均が553人です。一方で、PCR検査を受けた人の1日平均は48,407人です。陽性率は553/48407=1.14%です。PCR検査の特異度99%というのは、陰性の人が陰性と判定される割合が99%という意味です。つまり、1%は陰性でも陽性と判定されるわけですから、陽性率1.14%では本当の感染者(有病者の意味です)はかなり少なそうです。
仮に、PCR検査の感度を70%、特異度を99%と置いた場合の試算です。
週平均で553人のPCR陽性者が出ていますが、このうちに真の陽性者(感染して有病の人)は70人で、残りの483人は擬陽性となります。
PCR検査の的中率は12.66%です。
483人の擬陽性者は、何はともあれ隔離されます。
専門家や医師のなかには、PCR検査では論理的に特異度は100%だと言う人がいます。しかし、現実世界では100%は起こり得ません。
例えば、厚労省が検査機関を調査した結果が報告されています。
☞ 厚生労働省委託事業「新型コロナウイルス感染症のPCR 検査等にかかる精度管理調査業務」報告書 2021 年4月
厚労省の調査に応じた(自信がある)検査機関のデータで提供されたサンプルを試験した場合でも特異度は99.56%(911/915)でした。サンプルを採る際のエラーも、サンプリング場所でのコンタミも、サンプルの保管輸送でのミスも何もなく、純粋に検査だけでも100%正解はありません。
PCR検査の感度や精度については、実はほとんど報告がありません。この理由は、新型コロナ感染症に特徴的な症状がなくて、診断がつかないからです。つまり、PCR検査が陽性で、何かの身体的不調があれば新型コロナによる感染が原因と推定しているのです。
最新でもっともらしいPCR検査の感度と精度の調査結果が公開されています。
2020年2月から12月15日までに世界で発表されたPCR検査の感度と特異度に関する1277本の論文を調べた結果です。但し、十分に信頼できるデータが得られたのはそのうち66本。
この報告によれば、PCR検査の感度はdPCRが94.1%、qPCRが92.7%。特異度はdPCRが78.5%、qPCRが92.9%です。
まぁ、検査というのはこういうものです。有病者でない人でもたくさんPCR検査をすれば、陽性と判定される人がたくさん出てきます。それを隔離することに意味はありません。
医師や検査機関は濡れ手で粟で儲かりますし、マスコミは速報を流して視聴率が稼げますが・・。社会はうつや不安症の人が増えて、益々混乱します。