東京などでは、ず~っと緊急事態です。この機会に、久しぶりに老子を学んでみましょう。
老子57章に、「天下多忌諱、而民彌貧」とあります。老子は、「世の中に禁令が多く敷かれると、国民はますます貧しくなる」と言っています。
☞ 2015/06/07 規則で縛りつけてはいけない・・社長のための老子(49)
以正治国、以奇用兵、以無事取天下。
吾何以知其然哉。以此。
天下多忌諱、而民彌貧。
民多利器、国家滋昬。
人多伎巧、奇物滋起。
法令滋彰、盗賊多有。
故聖人云、
我無爲而民自化。
我好靜而民自正。
我無事而民自富。
我無欲而民自樸。
「正直な政治で国を治める、重点的に兵力を用いて(奇はかたよりの意味。現代なら”重点政策に注力して、くらいの意味)、何事も無理をしないで天下を統一する。」
「世の中に禁令が多く布かれると、国民はますます貧しくなる。国民に便利な道具が普及すると、国家はいよいよ混乱していく。国民に技巧が拡がると、奇をてらったものがどんどん作られる。法律を次々につくるほど、盗賊のように法を破るものが増えていく。」
まぁ、今の日本の状況は、まさにこれに近いです。
「このため、聖人は言います。私が無為であるなら国民は自然に変わり、私が静穏を好むなら国民は正しくなり、私が無事にしていれば国民は豊かになり、私が無欲であれば国民はこれに従う。」
次の首相に求めたいところです。
☞ 連載:老子の教え~社長のための老子(2014/07/02~2015/12/27 全78回)