2010年の厚狭洪水からの教訓

山陽小野田市の厚狭(JR山陽本線厚狭駅周辺)では2010年7月に大洪水がありました。

 

厚狭地区はコロナ禍で少し減速していますが、長期的には発展の機会が続いています。新幹線駅周辺はコンパクトで住みよい街ですし、山口東京理科大が公立化して人気が高まっています。2010年の洪水をきっかけにして、長年休業していたお店を再開しようという話も聞かれるようになりました。

 

厚狭の洪水
厚狭の洪水

2010年7月15日の集中豪雨は梅雨前線によるもので、東北から九州まで各地に被害をもたらしました。死者が出るほどの被害が、福島県からか鹿児島県までの広い範囲で、しかし特定の場所ででました。

山口県の被害は山陽小野田市の厚狭川氾濫による被害が最も大きかったようです。

 

厚狭周辺の雨量はそれほど多くなかったのですが、下関市や美祢市に属する厚狭川上流域で降った大量の雨水が流れ込みました。

上流地域では6時間雨量が200㎜を超えたということです。

 

現地の雨量が少ないうえに、盆地地形でもあって厚狭川の氾濫による浸水深さは駅前商店街でも1.3mに達したのですが、人的被害はほとんどありませんでした。

比較的早期に避難勧告が発令され、ちょうど朝(勧告発令が6時30分)の時間帯であったこともあり。住民が避難できていたことが大きな要因のようです。

 

まぁ、月並みな教訓ですが、その場所での雨量がそれほどではなくても上流で集中豪雨が起こっている場合があります。情報収集を怠ってはいけません。

また、避難勧告が発令したら速やかな避難をおこなうことです。命あっての物種です。

 

JR厚狭駅は1999年に新幹線が停車するようになりました。これをきっかけに南口は再開発されて、元の田んぼにかなりの盛土をして、一応は洪水に備えていたと思います。しかし、写真をみるとその効果は限定的だったようです。このあたりも都市開発には教訓になりそうです。