Eテレ「北アルプス」に見入っちゃう

NHKのEテレで奇妙な番組があります。「北アルプス」という番組です。

 

ナレーションは無く、字幕もほとんどありません。ただただ北アルプスを上空から(ときには地上から)撮影した映像を55分間も流します。普通は午前4時頃の放送なので、一般の人が見ることはない(私は、一時期ビデオに撮って眺めていました)と思います。今日は、パラ競技が雨天で中断になったので、ちょっとの時間つなぎで流れたようです。

 

北アルプス
北アルプス

特に変わった情報があるわけでもないのですが、北アルプスの風景には見入ってしまいます。美しいことはもちろんですが、不思議さもあり、驚きも感じられます。

実際に行ってみる機会はなかなかつくれそうにありませんが、映像からでも風や光を感じられます。

 

経営的にみると、北アルプス観光は危機的な状況のようです。コロナ騒動で、2020年の立山黒部アルペンルートの利用者は前年対比7割減、黒部峡谷鉄道は6割減だったそうです。

2021年も同じような状況が続いているでしょうから、今後の再開に向けて不安も感じます。

 

北アルプスの自然環境を保全するには観光客の入境は少ない方がよいと考える人もいるかもしれません。しかし、健全な自然環境の保全、生物多様性の確保には相応の費用も必要です。また、自然環境そのものの価値は、やはりそれを愛でる人、あってのことです。

 

しかも、人間だって生物種のひとつで自然界の一員です。自然破壊につながるような無茶なことをしなければ、もっと多くの人に北アルプスの景観を堪能してもらいたいと思います。山岳の観光は感染症との関係は希薄でしょうから、強い自粛は要らないような気がします。

 

地球温暖化の影響は日本の山岳地域にも表れていて、富士山の森林限界は40年間で30m上昇したそうです。 また、雪渓の多くが縮んでいるそうで、登山ルートも制約されてきているようです。40年振りに行くと、違いがよくわかるかも知れません。

来年の夏には、ちょっと行ってみたいなぁと思いますが・・・。ムリでしょうね。