最近、不思議に思っています。新コロで亡くなる人に女性が多くなってきました。
もともと、新コロ(新型コロナウイルス感染症は面倒なので略します)で亡くなるのは、70歳代以上の高齢男性が多くて、女性は仮に90歳代以上の超高齢者でも少なかったのです。例えば、死亡者の累計が1000人を超えた昨年(2020年)8月3日時点の死亡例では、男性564人・女性326人(非公表127人)、男性/女性=173%でした。
最新(2021年6月29日)の厚労省の公表数字では、新コロの累計死亡例は男性7,176人・女性5,146人で、男性/女性=139%とかなり縮まっています。
何となく、新コロは男性が危なくて、女性は結構大丈夫と思っていました。もともと、肺の疾患は、肺炎だけだけでなく、肺がんでも肺結核でも男性が多い(喫煙者が多いとか、仕事の環境で粉じんなどを吸い込みやすいとかが原因でしょうか?)わけで、新コロも肺炎の一種だから、男性のほうがリスクが高いのは当然のような気がしていました。
直近4週間と今年初めの4週間を比較してみます。
先ず、今年の初めの4週ですが、この時点でも男性の方が女性より1.37倍亡くなっています。
週 | 男性の死亡 | 女性の死亡 | 性比 |
~2021.01.11 | 185人 |
145人 |
158% |
~2021.01.18 | 218人 |
135人 |
161% |
~2021.01.25 | 260人 |
199人 |
131% |
~2021.02.01 | 273人 |
205人 |
133% |
次に直近4週間ですが、男性の死亡は女性の1.05倍くらいまで近づいています。
週 | 男性の死亡 | 女性の死亡 | 性比 |
~2021.06.07 | 195人 |
214人 |
91% |
~2021.06.14 | 191人 |
161人 |
119% |
~2021.06.21 | 121人 |
108人 |
112% |
~2021.06.28 | 97人 |
93人 |
104% |
まぁ、迂闊なことも言えませんが、何か大きな変化があったと考えられます。ウイルスの側に変化があったとすれば、デルタ株はまだ関係ないので、日本国内での変化です。
ウイルス以外の原因で何か大きな変化があるとすれば、とても恐ろしいことです。
ワイドショーは毎日「その日の感染者の数(未だに検査の精度評価もされていない、なんちゃってPCR検査の陽性者数)の前週同日との差」を語るだけで1時間持たせています。
感染症芸人さんたちの芸も至高のレベルに到達してきましたが、この女性の危険が増した理由についての解説も、是非お願いしたいところです。