1960年(昭和35年)6月10日に、商工会法(商工会組織等に関する法律)が施行されました。これを記念して6月10日は「商工会の日」です。
企業の数で言えば、大企業は0.3%に過ぎません。99.7%が中小企業(87%が小規模企業)です。働く人の数でも、大企業で働く人は31%で、中小企業が69%です。生み出す付加価値の大きさは製造業に限ると、大企業と中小企業がほぼ半々です。中小企業は日本の社会・経済に欠かせない存在であることは言うまでもありません。
中小企業は文字通り規模が小さいので、ヒト・モノ・カネ・ジョウホウといった経営資源が大企業と比べて乏しいわけです。このため、経営環境の変化に対抗する力はどうしても弱くなります。
一方で、規模が小さいことは、意思決定が早くおこなわれることも意味します。経営者(経営幹部)の姿勢次第では、環境変化迅速に対応できる可能性も秘めています。
中小企業が経営変化に対応して存続していくには、経営者の能力や努力が必要ですが、経営者に寄り添う政策的な支援も必要です。
日本で中小企業を支援する機関は、先ず国に「中小企業庁」があります。次に「中小企業基盤整備機構」が設けられており、地域ブロック毎に活動します。次に各都道府県→市町村という自治体に商工支援部署があります。最後に、地域を管轄する支援機関として商工会議所と商工会があるという関係です。
支援機関の流れでは最後ですが、中小企業から見れば最初に接する機関となります。
商工会議所と商工会は管轄する地域が異なり、重複することはありません。わかりやすくいうと、もともと市の地域が商工会議所で、もともと町村の地域が商工会です。現在は、市制の施行とか市町村合併などによって結構複雑なことになっています。商工会が行政区を超えて合併することもあります。
現在、全国に1,649の商工会があります。市町村合併などに伴って、商工会の数は減ってきています。それぞれの商工会を束ねて、各都道府県には商工会連合会があります。
山口県の場合は、山口県商工会連合会のもとに20の商工会があります。
各都道府県をさらに束ねて全国商工会連合会があります。
商工会では,経営のことで悩んでいる事業者に対し,経営指導員などがさまざまな課題についてアドバイスを行っています。商工会の窓口で行うだけでなく,定期的に地域を巡回してアドバイスをします。ときには中小企業診断士や税理士などの専門家を派遣することもあります。商工会地域の事業者さんは、何かあれば相談することができます。基本的に相談は無料ですし、商工会の会員でなくても相談できます。
このご時世ですから、悩みがあれば、お近くの商工会(商工会議所)に相談しましょう。