日本人は歴史上ではじめての、健康被害をもたらさなかったパンデミックを経験しました。
新型コロナ騒動は、マスコミ、専門家、地方政治家のタッグで、今に至っても完全には終息していません。昨日、2020年の人口動態が発表されましたが、日本人は人類史上初めて健康被害が無いパンデミックという”怪”を経験したわけです。
日本の人口動態の6年間の推移です。
2020年の死亡者数が特異的に減少しています。高齢化が進む日本では、毎年死亡する人の数が増えていました。2019年の1年間では139.4万人が亡くなっています。
しかし、致死性の感染症の拡大という緊急事態下にあったはずの日本で、2020年の死亡者数は138.4万人となり、前年を1万人下回っています。
これはこれで、喜ばしいことですが、だからと言って不老不死を手に入れられるわけではありません。
その他の数値ですが、2020年の出生数は87.3万人で前年を2.6万人下回りました。
2021年は、更に減少して82万人台をギリギリ維持という水準になる可能性があります。2020年7~10月の妊娠届出数は、前年の同期間と比較して5.9%減っています。その月の妊娠届出数は7~8か月後の出生数ですから、2021年上半期の出生数は5.9%減ります。
2020年の結婚は53.8万組で前年を7.8万組下回りました。離婚は19.7万組で前年を1.6万組下回っています。
結婚は2019年が令和改元の結婚ブームだった反動減という要素もあります。しかし、グラフでわかるように、新型コロナ騒動による影響での減少分が半分くらいはありそうです。
日本の場合は未だ、子供の多くが結婚している夫婦から生まれますから、結婚の減少は将来の出生数の減少につながります。
日本人の死亡者数は2020年に大幅に減少しましたが、自殺者数は男性では微減に止まり、女性では逆に増加しています。
自殺者数は失業者数と強い相関があることが知られています。
日本では好景気が続いたことに加えて、生産人口が減少しているので、自殺者数は年々減少していました。これは、男性女性を問わない傾向でした。
また、現時点では新型コロナ対策として強力な雇用維持の緊急措置がおこなわれていますから、完全失業率は2.9%と低く抑えられています。
それでも、自殺者数は減少トレンドを離れて増加しました。新型コロナ騒動の影響のように思われます。