水道メーターの有効期限は8年

取引や証明のために計量される値は、正確で信頼されるものでないといけません。

 

正確でないとか、信頼できないとなると、取引や証明を正しく行うことができず、経済活動に大きな混乱を起こします。そこで、適正な計量の実施を確保するためにその構造又は器差に係る基準を定める必要があるものを「特定計量器」として定めています。

 

水道メーターの有効期限は8年
水道メーターの有効期限は8年

「特定計量器一覧(令2条)」は18種類が指定されています。その最初にあるのは、「1.タクシーメーター」です。

タクシーに乗って、メーターの値段が正しく表示されていないと困ります。

 

タクシーメーターの場合は、検定の有効期間は1年です。1年毎にメーターそのものの検定に加えて、実際にタクシーに取り付けた状態での検査(装置検査)を行って、合格したものでなければ使用することはできません。

尚、ガソリンスタンドの給油器のメーターの検定有効期間は7年です。

 

検定有効期間がある特定計量器としては、水道メーターやLPガスメーターなどがあります。ガスメーターの検定有効期間は4年で、水道メーターは8年です。

水道メーターの場合は、8年ごとに新品と交換するのが普通です。水道メーターはいつも使うもので、且つ安価なので、取り外して検定して後再び取り付けるのではなく、検定済みの新品と交換するほうが合理的です。また、構造上、清掃整備が困難と言う事情もあります。

 

しかし、一般に日本で製造されて、普通の条件で使用されていれば、水道メーターの精度は8年くらいではほとんど変わりません。8年で捨てるのは勿体ないと思います。

ただ、普通じゃない条件(例えば、先日の豪雪で水道メーターの破損が相次いだ)で使われる例も無いわけでもないので、ちょっと微妙です。

また、捨てるにしても水道メーターは、鋳鉄の本体に金属製の部品、樹脂製の蓋、ガラスに、ゴム製パッキンと材質の異なる部品が使われているので分別も必要です。

 

計量の信頼性を考えれば、安易に有効期間を延ばすというのも問題があるのですが、少なくともリサイクル性の高い水道メーターに構造を変えることは必要な気がします。例えば、今の技術で言えば、全てを樹脂製にしてしまうといったことです。

 

尚、水道メーターの有効期限8年は水道局との取引に使用される親メーターだけではありません。大家さんや施設管理者が、店子に水道料金を請求することに使用する子メーターも対象です。貸ビル、アパート、マンション等の管理者は要注意です。