変な質問ですが、答えは「隔離措置」です。
アポロ11号で月に向かった3人の宇宙飛行士が地球に帰還して、まず待ち受けていたのは「隔離措置」でした。宇宙空間から未知の病原体を持ち帰ったかもしれないということで、そのまま3週間、特別に作られた検疫用の施設で隔離されました。
アポロ11号が月面に着陸し、ニール・アームストロング船長が人類で初めて月面に降り立ったのは1969年7月21日のことです。
アームストロング船長とバズ・オルドリン操縦士は、観測や収集で21時間半を月面で過ごしたあと無事地球に帰還しました。
マイケル・コリンズ操縦士は、月の周回軌道上で司令船を飛行させており、月面には立ちませんでした。
人類史に残る英雄となった3人ですが、地球に戻ると、検疫のために3週間の隔離となりました。
3人は太平洋上でピックアップされると、そのままトレーラのボディーのような装置に入り、隔離されたままアメリカ本土まで連れていかれました。
この扱いについてコリンズ操縦士は後に「全く意味がなかった。宇宙船から出てくるときには、必然的にハッチを開ける。病原体があったらこのときに漏れていたはずだ」と皮肉っています。まぁ、はじめてのことですから、念には念を入れよです。
さて、昨年4月に国際宇宙ステーションに向かった宇宙飛行士たちは、離陸の前に1か月(次の野口聡一さんを含むミッションは3週間)の隔離生活を送ったそうです。そのまま、宇宙船に乗り込むわけです。
但し、アポロで帰還した宇宙飛行士と違って、家族も一緒の隔離?です。それ以外の人とは接触しないということのようです。
また、この隔離措置は、コロナ禍で初めて行われているのではなく、これまでの宇宙ステーションへのミッションでもおこなわれていたようです。但し、期間が2週間程度。
現在では、新型コロナウイルスのPCR検査陽性判定を受けると、様々な場所で「隔離措置」が行われています。今も多くの人が閉じ込められているわけです。
この人たちの95%以上は他人に感染させることがないので、少々ナンセンスなことだと思います。隔離によって、守られる健康や生命は無視できるほど小さく、社会を混乱させ、経済を疲弊させる大きさは耐えられないほど大きいです。
宇宙飛行士の隔離は当然ですが、PCR陽性者の隔離には科学的合理性がありません。偉い学者さんたち、何とかならんでしょうか?