山口県内に事業所がある大手さんでも、今春の異動計画を縮小に見直しをしています。
緊急事態宣言によって県境をまたぐような異動は、ちょっと考えられなくなってきました。昨春の異動を直前に取りやめたケースも多いので、2年続けての人事異動凍結になりそうです。東京の本社であれば、本社内での異動が可能ですが、地方の出先では同じ仕事を続けるしかないので、ちょっと困ります。
経営者の側からは、人事異動によってもたらせる利益を得られなくなるのは困ります。
経営戦略を実行して、成果を上げるためには人材の活用は必須です。
人事異動が2年も滞るとデメリットも出てきます。組織も個人も硬直化してしまい、柔軟な運用ができなくなり、生産性の低下につながると大変です。
社員の側にもデメリットが出てきます。特に社歴の短い若手社員では、人材育成の機会が失われますし、モチベーションの低下となれば問題は大きくなります。
現時点では、各組織の人事担当者が大いに頭を悩ませていると思います。完全な解決策は見いだせないような気がしますが、そのなかでも最善の仕組みを見つけてもらいたいものです。
コロナ騒動が、大都市圏から地方への人材移動の流れをつくるかと期待していました。しかし、人事人材という面から考えれば、逆に一極集中の組織の方がより効率的ということになりそうです。
地方といっても様々ですが、山口県のような大手製造業の工場が多い地域でも、大都市圏からの移動(移入)を快く思わない人も増えてきているように感じます。
ちょっとだけですが、日本がコロナ禍のコロナ渦でかき回されて、新しい国のかたちとなって、発展するといいなぁと思っていたのです。しかし、一周廻って何も変わらず、むしろ淀んだままで終わるなんてことにならなけば、と心配になっています。