このブログでも何度か書きましたが、コロナ騒動以前の感染症学の定説は、感染症の拡大によって国境を閉じることは誤りであるとされていました。
感染症の専門家と称する人たちがもてはやされています。しかし、過去の世界的な感染症の歴史を振り返ると、どの時代の、どの感染症でも、感染症の専門家は失敗をしています。歴史上、一度も成功を収めたことがありません。なぜ失敗ばかりするのかと言えば、その時点での定説を毎回、何故だか覆して、場当たり的な対応を選ぶからだと思われます。
右側のグラフが、2020年の外国人の日本への入国者・出国者の月別推移です。2019年の月平均では、入国者が260万人、出国者が258万人でした。
年間で19万人の入超でした。
それが、2月に中国人の往来が制限されたことから大幅に減りました。そして、4月以降は日本に来る外国人はほぼいなくなりました。今年の10月までの10か月間で入国者は417万人、出国者が460万人です。
こちらが日本人の帰国者出国者の月別推移です。2019年には帰国者も出国者もおよそ167万人でした。
こちらも1月に中国からの帰国者が出国者を大きく超えて、3月以降は全体に大幅に減っています。今年の10月までで、帰国者は360万人で、出国者は311万人でした。
結果として、2020年になって、日本にいる外国人が43万人減って、日本人は48万人増えたということです。
人の往来が途絶えたからといって、グローバル化できないとは言えないという人もいますが、現実は違うでしょう。オリンピックに象徴されるような世界的な行事は、恐らくは数年は開催されないでしょうし、国際的なプロジェクトも形式的なものに限られるでしょう。
新型コロナウイルス感染症への対応として、過去の知見から実行するべきではないと知られていた国境封鎖を、敢えておこなったことの功罪は、いつか検証されなければならないと思います。