昨日に続いて、家計調査から。個人経営者の貯蓄額が20%減っている。
最新は4~6月のデータです。コロナ騒動で、日本中が大変なことになっているのですが、全国民や事業主に各種の給付金を支給したことと消費支出が減ったことによって、家計全体の貯蓄額は増加しています。前年の同期と比較すると、1世帯当たりの平均で1697万円から1748万円となっていて、51万円の増加です。
右が、家計調査の職業別世帯貯蓄額の一部を抜粋したものです。尚、この数字は平均値なので、肌感覚からは外れているところもあると思います。
1年前と比較して、全世帯では貯蓄額が51万円(約3%)増えています。無職の世帯、主に高齢者世帯では96万円(約4%)の増加です。
雇用されている世帯の貯蓄額は、民間ではほぼ横ばいですが、官公職員では約5%減っています。公務員世帯の貯蓄額が減っている原因はよくわかりません。
ここで目立つのが、個人経営者の貯蓄額の大きな減少です。前年の2358万円から1921万円と437万円(19%)減っています。自由業者は約5%の減少です。
コロナ騒動は、自分で自分を守るしかない個人経営者の懐を直撃しているように見えます。
貯蓄と相対する負債額のほうを見てみます。
貯蓄を減らしている個人経営者が、負債を増やしていることがわかります。1241万円から1303万円へ、62万円(約5%)増えています。ますます、個人経営者が苦しい状況がうかがい知れます。
ここで目立つのが、法人経営者が負債を大きく減らしていることです。
あくまでも平均値なので、中小企業の経営者の実態を表しているとは思えませんが、ある程度の規模の企業の経営者は家計の負債を減らし、貯蓄を増やす防衛策をとっているのかも知れません。