新型コロナのワクチンを、来年の早い時期にも認可するという話が出ています。あなたは、いちはやく、このワクチンを接種しますか？
私なら、恐ろしくてワクチン接種をしないんじゃないかな、と思います。ちょっと曖昧な表現なのは、未来のことはよくわからないからです。ワクチンを接種するか否かは、接種したときの危険が、接種しなかったときの危険をどの程度上下回るかで決まります。
ワクチンを接種することには、副反応が発生する危険があります。
最も歴史があり、多くの人が摂取して、安全性が確立しているインフルエンザワクチンでさえも、人によっては重篤な副反応が発生することがあります。
厚生労働省の発表では、インフルエンザの予防接種によって、2019～2020年シーズンで、93人以上が重篤な状態となり、6人が亡くなっています。
但し、ワクチン接種の直後に亡くなった人でもインフルエンザとの因果関係が断定できない場合は、この人数に含まれません。実際には、この数倍の人が健康被害を受けていたと推定されます。
このシーズンの、日本のインフレエンザのワクチン接種は、5600万人だったので、ワクチン接種によって、およそ60万人に１人が重篤な副反応がみられ、1000万人に1人が亡くなります。すごく安全性の高いワクチンと言えます。
最も安全なインフルエンザのワクチンでも、このように、稀ですが副反応で重篤な症状となり、なかには亡くなる人が出ます。インフルエンザ以外のワクチン接種では、1万～10万人に1人くらいが、重篤な副反応に襲われます。ちなみに、ワクチン接種の後に、発熱など、何らかの症状が出る割合は10～20％はあります。
新型コロナウイルスのワクチンを接種したとき、10万人に1人に重篤な副反応があると仮定します。もし、日本人全員（1憶2000万人）に接種すると、このうち1200人が副反応で重篤化し、100人くらいが亡くなります。
あなたは、新型コロナ感染症が拡大して、42万人が亡くなり、日本全土が火だるまになる危険を回避するためには、100人くらいが亡くなっても、仕方がないと言えますか。
新型コロナウイルス感染症では、男性で65歳未満、女性で75歳未満の健康な人で亡くなった人はいません。この年代以上の高齢者か、もともと何かの重篤な病気や治療などの事情を抱えている人に限られます。
一方で、ワクチンの副反応は年齢を問わずリスクがあります。2018年シーズンのデータでは、インフルエンザの予防接種後の副反応は、10歳未満と30歳代の層で重篤化の確率が高くなっています。
新型コロナウイルスに感染したとしても、無症状か軽症で済むと見込まれる世代とか健康状態の人が、リスクを負ってまで予防接種をする必要はないように思います。
とても素朴な考えと思うのですが、いかがでしょうか。