町の小さな豆腐屋さんは公立小中学校の給食用豆腐の割合が高くピンチです。
大型スーパーでは大手メーカーの豆腐が1丁29円とか、3丁パック80円とかで売られています。町のスーパーでは地元の小さな豆腐屋さんの豆腐が1丁90円とか100円です。安いほうに手がいきますが、ここは地元の豆腐屋さんの豆腐を買って食べてみましょう。県産大豆と苦汁(にがり)で作った豆腐で、免疫アップです。
町の豆腐屋さんの朝は早いです。0時前に起きだして浸漬させていた大豆を使って豆乳づくりからはじまります。豆腐のかたちになるのが午前3時から5時頃で、包装して配達に出るのが6時前です。
たいていはご主人と奥さん、息子さんとかの2人か3人で働いています。少し前までは町のあちこちで見慣れた光景でした。
町の豆腐屋さんの経営は苦しいです。大手メーカー数社が、格安の豆腐を大量生産して全国の大型スーパーに卸しています。スーパーも豆腐は目玉商品にしやすいので、極端な例では1丁19円なんて値段が付きます。
1釜煮て60丁というような規模の町の豆腐屋さんでは太刀打ちできません。結果として、町の豆腐屋さんの廃業が続いています。
そこで、町の豆腐屋さんの頼みの綱が学校や老人介護施設の給食向けのお豆腐です。地元産の大豆と苦汁を使った昔ながらの豆腐は栄養もあって安全安心で、地域の子供たちの食育にも役立ちます。学校から豆腐屋さんに社会見学に行った経験がある人も多いでしょう。
学校の休校が続けば、さらに廃業する豆腐屋さんが増えていきます。
大豆は畑の肉ともいいます。町の豆腐屋さんがつくる良質な豆腐は、植物性たんぱく質と脂質をたっぷり含んでいます。昔ながらの豆腐には、たっぷりのミネラルも含まれます。イソフラボンやサポニンなどの効用はよくは知りませんが、テレビでよく紹介されています。根拠はないですが、ウイルスだってやっつけてくれるかも知れません。
ちなみに、山口県産大豆は「さちおとめ」が有名です。大粒でクセが無くコクと甘みが強いそうです。栄養価は高いのにヘルシーな豆腐は、家に引きこもっている今では肥満対策に持ってこいですね。大手スーパーに人が集まるという話もあります。地元の食料品店や小さなスーパーで、町の豆腐屋さんがつくったお豆腐を買って食べてみましょう。違う発見があるかもしれません。