快晴なれど風強し、月齢12の明るい西の空に、金星が美しく瞬いています。
金星は地球の一つ内側にあって、ほぼ地球と同じ大きさの惑星です。地球から見える星の中では、太陽・月の次に明るく見える星で-4~5等星に相当します。金星の固体部分の構造は地球とほぼ同じですが、表面は厚い大気と雲に覆われていて、その雲が光を反射するのでとりわけ明るく黄金色に光るのだそうです。
金星の地表表面温度は450℃以上で灼熱の状態です。でも、地球より太陽に近いから温度が高いのではありません。実は、金星の表面を覆っている大気の主成分は二酸化炭素です。金星は二酸化炭素の温室効果によって、灼熱の惑星となっているのです。
金星と地球の固体部分はほぼ同じです。金星にも大昔は海があったようです。しかし、地球より太陽に近い金星ではいつのまにか海が干上がってしまいました。大気中にある水蒸気がどうやって宇宙空間に逃げていった理由まではよくわかっていません。
地球の海は二酸化炭素を吸収して、その濃度をコントロールする役割を果たしているのですが、いずれにしても金星にはないわけです。厚い二酸化炭素の雲が覆った灼熱の地表には太陽の光は届かず昼間も暗いままです。そんな金星が将来の地球の姿なのかも知れません。
金星の輝きに誘われて、久しぶりに夜空を長いこと眺めていました。4月8日の満月は今年見える月の中で最も大きく見えるスーパームーンです。天体ショーは当分続きます。
お花見自粛の要請はありますが、お月見は大人数で集まらなければ問題なしでしょう。ただし、今日は当地でも3℃まで気温が下がりました。8日も寒いかも知れませんので、”ただの風邪”には十分注意して、暖かくして楽しみましょう。