新型コロナでは日本は医療崩壊しない

本当の専門家は、問題がおこれば忙しくなるので、テレビに出ている暇がありません。

 

人工呼吸器が足りなくなると騒ぐような妄想癖がある専門家もいます。日本では年間138万人が亡くなります。そのうちの1割強が肺炎で亡くなります。呼吸器系の病気に限っても、病院を受診する人は1日平均63万人もいます。この圧倒的な分母を理解しましょう。国民が冷静でありさえすれば、仮に新型コロナに10万人が感染しても日本は医療崩壊しません。

 

人工呼吸器
人工呼吸器

日本の人工呼吸器市場は年間約5000台です。新たに病院に配置される台数です。多分同じくらいの数が更新によって廃棄されていたと思いますから、もし台数を確保するなら、棄てるのを1ヵ月待つだけで大丈夫です。

新型コロナウィルス感染が拡大している。今日も何人が陽性だったと騒いで(はしゃいで)いますが、とにかく全体を見ましょう。

 

繰り返しになりますが、日本には1億2700万人が住んでいて、昨年1年では138万人が亡くなりました(86万人生れた)。

今、病院に入院している人だけでも130~140万人います。このうち、呼吸器系の病気で入院している人が10万人弱です。

1日に病院の外来で受診する人は、平日ならおよそ600万人です。これはコロナには関係なく、普通のときです。日本人の約50%(主に高齢者)は月に1回以上病院に行くので、均すとこうなります。尚、この人数には歯科医院などは含めていません。

 

日本は医師の数が少ないと指摘されることが多いです。医師が30万人・歯科医師が10万人くらいですから、人口当たりだとイタリアより少ないです。でも、ご安心ください。

昔、工場にいたときに夜中に火傷した人を救急病院に連れて行ったことがありますが、当直のお医者さんは役に立ちません。いちいち看護婦さんの指示を聞いて処置していました。

 

日本にはその頼りになる看護師さんが155万人います。さらに、薬剤師が23万人、保健師6万人、助産師4万人、理学療法士と作業療法士が合計12万人、放射線や臨床の技師が10万人、鍼灸師や整体師などは合わせると40万人います。なんと医療関係従事者総数は約310万人です。働いている人のおよそ20人に1人が資格を持った医療関係従事者なんです。

 

武漢で緊急に病院を立てたのを見て、日本でも必要だと言っている人もいました。

しかし、日本の病床数は165万床もあります。日本より人口が2億人も多いアメリカの病床数が約90万床、話題のイタリアは20万床以下です。

中国は800万床くらいのようですが、中国の人口は日本の10倍です。ちなみに、中国の医師数は300万人だそうで、これは日本の10倍ですが、看護師も300万人だそうでこちらは2倍です。医師の役割が日本とは違うのかも知れませんね。

 

日本は小さな病院が多いので、MRIやCTなど医療設備の数では欧米各国を圧倒していることは周知の通りです。イギリスなんかと比べると人口当たりでは5倍くらいあります。

もちろん、日本の医療制度に問題があることも事実なんですが、他の国と比べて医療水準が高く、且つ国民の公衆衛生に対する熟練度が高いことは間違いありません。 

外国が大変だから、日本もそうなるというのはおかしいです。

 

最初の前提「国民が冷静でさえいれば・・」が最も重要です。マスコミや政治家のデマや妄言に踊ることがないようにしましょう。

トイレットペーパーの買い占めみたいなことが、医療現場で起これば医療崩壊します。つまり「トイレットペーパーが無くなるぞ!」とか「医療崩壊するぞ!」とか、ありもしないデマが拡がると、本当にそうなるわけです。教訓は、”テレビに出てしゃべっている人は、タレントも専門家らしき人も、みんな人笑わせが仕事ですから、迂闊に信じないこと”です。

 

但し、足下の経済クラッシュには冷静ではいられません。こちらは、至急の対応をするべきです。手元資金の流出を伴うような行為は停止してください。