原油価格まさかの大暴落~世界が危ない

「アジア時間9日早朝の取引で、国際原油価格が1991年の湾岸戦争以降で最も大幅に下げた。一時、前日比でマイナス31%、1バレル31.02ドルとなった。」

 

さすがにこれは暴落、恐慌と言ってもよいと思います。世界経済がどうなるのか、混沌としてきました。普通に考えれば、中東情勢が不安定化します。エネルギー関連企業、とりわけアメリカのシェール企業の業績が悪化します。円高は急速に進み、株価は暴落します。欧州はブリグジットでガタガタです。もはや中国のしたたかさに期待することもできません。

 

原油暴落
原油暴落

消費増税のときに「リーマンショック級」という言葉が使われていました。2020年の3.09は世界恐慌の入口として記憶に乗る日になる可能性があります。

一部のメディアは、1バレル20ドル割れの可能性と書いています。恐ろしいです。

 

もし20ドル割れが事実になれば、「リーマンショック超級」の経済危機が必至です。元々、世界経済は弱含みだったところに、大打撃です。

 

「リーマンショック」のときは、急成長の途上にあった巨大市場である中国が牽引して、世界経済の急回復につながりました。しかし、今回はその中国が弱っています。また、何より中国は、新型コロナという爆弾の発火点であり、初期対応を怠り、被害を大きくしたという点で責任が大きいです。

アメリカ経済をけん引していたエネルギー産業が倒れる(アメリカの大会社はいとも簡単に倒れる)と、元々ガタガタしている欧州も頼りになりません。中東はオイルマネーだけでなく、紛争の発火点になる危険があります。消去法でいえば、インドと東南アジア、南アメリカしか残らない(ロシアに期待する人は少ないでしょう)のですが、世界経済を引っ張る力はまだないでしょうし、その気もなさそうです。

 

本来は、日本が冷静な対応をして事態を鎮静化させるべきでしたが失敗しました。いろいろはっきりしない政府、桜ばかり見ていた国会、マスコミの大はしゃぎ(報道パンデミック)に、デマの拡散、クルーズ船の襲来?と、結局のところコントロールできずに緊急事態宣言なんてことにもなりかねない状況です。

 

今、2008年秋を思い出しています。あのとき、どんなことがあったか。どんなことがおこらなかったか。そして、自分はどうしたか。何ができなかったか。もし、今あのときに戻れるなら、どうしているだろうか。

皆さんも思い出してみてください。そのときには経営者ではなかった若い方は、先代にお聞きになるか、書物などで確認してみるとよいかも知れません。