建国記念の日は日本の誕生日

2月11日は個人的にもちょっと特別な日なのですが、公には日本という国のお誕生日です。

 

日本の最初の天皇である神武天皇が即位をした日です。古事記によれば、天照大御神の五代目の子孫にあたる神武天皇は、いわゆる神武東征によって大和の国から九州までを平定して、橿原宮で初代天皇として即位します。即位は「辛酉年正月庚辰朔」におこなわれたとあるので、これを太陽暦になおすと2月11日になるというわけです。

 

神武天皇
神武天皇

「辛酉年正月庚辰朔」の最初「辛酉年」は「かのととりどし」です。

 

辛は十干(甲乙丙丁・・)の8番目で酉は十二支の10番目です。十干十二支は60年で一巡(還暦)します。直近の辛酉年は1981年で、次の辛酉年は2041年です。

 

神武天皇が即した辛酉年は紀元前660年ということになっています。これは、江戸時代の数学者、渋川春海が判定したものです。神武天皇即位からはじまる皇紀という紀年法は、古来のものではなく明治時代からのものです。

 

古来から中国では辛酉年には革命が起こるとされていました。神武天皇即位の年を辛酉としたのは、このためだと思われます。

革命が60年周期で起こるというのは、そのくらいの期間で人の心が倦んでいくということなのかも知れません。但し、1981年には日本にも海外の主要国でも革命など起こっておらず、割合に平穏な1年でした。もう60年さかのぼった1921年(大正10年)も比較的動きの少ない年だったようです。

 

2020年は庚子年です。庚子年も辛酉ほどではなくとも、変化の大きな年になると言われています。まぁ、結果がどうなるかはわかりませんが、今日のところは日本という国のお誕生日に感謝しておきましょう。