以前は、BCPではなくCP(コンティンジェンシー・プラン)というのが一般的でした。
両者は不測の事態が起こった場合の対応をあらかじめ決めておくという意味では同じです。しかし、対応を考えるときの目の付け所が少し違います。BCP は不測の事態が起こった場合でも事業を継続するための計画、CPは不測の事態が起こった場合に受ける被害を緩和するための計画です。
CPは主に金融や情報の世界でよく作られていたようです。
例えば金融恐慌(まで行かなくても、大幅な為替変動とか株価の下落とか)が起こったときに、どう対応すれば損失を抑えられるか。基幹情報システムが突然ダウンした場合にはどうするのか。といったことを予め計画しておくというわけです。
現在では、BCPが業種を問わずよく作られています。BCPは事業継続の視点でつくることがCPとの違いですが、実際にはその差はあまり大きくはありません。
ただ、CPが不測の事態の発生から比較的短時間の対応を計画するのに対して、BCPのほうが事業継続のための長期間の計画になります。
また、不測の事態によって事業継続できなくなるのは、その事業者の弱いところが破れることで引き起こされるので、BCPでは弱点の補強や代替を心がけます。一方、CPでは不測の事態での影響を緩和するために、事業の強い部分の全部あるいは一部を停止することがあります。
まぁ、細かい違いを気にしないでも構わないのが実際のところです。