2019年の株価は20%上昇した

景気は悪化傾向という報道ばかりですが、日本の株価は1年間で20%上昇しました。

 

経済指標のうち、景気変動に先行するのを先行指標、ほぼ一致するのが一致指標、やや遅れて変化するのを遅行指標といいます。株価は代表的な先行指標の一つであると教科書にはあります。つまり、株価は数か月先の景気の先行きを示すというわけですから、値上がりしているのだから、これから景気がよくなると考えてもおかしいわけではありません。

 

日経平均株価推移(2019年)
日経平均株価推移(2019年)

年初に19,655円だった日経平均株価は、

12月27日の終値で23,837円となっていて21.3%上昇しています。

12月30日に大納会を控えていますが、もしかすると2万4千円台をつけて納まるのではないかという観測もあります。

 

グラフにあるように、株価は年の後半からグッと上がってきています。

消費増税の影響が限定的、米中貿易摩擦も大きなダメージにはならない、災害が多発したが復旧需要も大きい、などと不確実性が解消されたことが大きいようです。

 

始値 終値 増減
2019年 19,655 23,837  +4,182
2018年 23,073 20,014 -3,059
2017年 19,298 22,764 +3,466
2016年 18,818 19,114 +300
2015年 17,325 19,033 +1,708
2014年 16,147 17,450 +1,303
2013年 10,609
2012年 8,549

※ 2019年は12月27日

 

株価が本当に景気の先行指標として正確かどうかはよくわかりません。しかし、景気がよくなるためには不確実性が少ないことが大事だと思います。今の日本の状況は不確実性が減ってきているように感じられることから、景気は上向くという期待も持てます。

 

米中貿易摩擦という場合にはトランプ大統領が何をするかわからないという不確実性があったのですが、現時点では政策の方向性がほぼ見えてきました。

自然災害は大きな不確実性ですが、日本政府・自治体・企業共に対処の仕方が少しづつわかってきており、被害を避けたり、その後の復興を進めるという意味で改善が図られました。

北朝鮮の挑発も先が見えてきましたし、日韓関係も文政権が無茶をできないようです。イギリスのEU離脱も決まりましたし、アジアや中東での紛争も少し落ち着きそうです。

日本の政治スキャンダルも、法に抵触していてもかなり少額な事案ばかりで、安倍政権の屋台骨を揺るがすほどに大きなものではないでしょう。

 

2020年の景気がどうなるかはわかりませんが、ひどく悲観することもないのかなぁと思っています。