仕事で鳥取市にやってきました。とても暖かい日和で、コートも要りません。
昨年もこの頃に鳥取を訪れたのですが、ほんとうに落ち着いたよい町です。本来であれば、この季節では雪が降っていてもおかしくないのですが、どこにもそんな気配がありません。穏やかな風情でさらに町の良さが際立ちます。そこで、鳥取銘菓「因幡の白うさぎ」のことです。
<因幡の白うさぎ>
隠岐の島に住んでいるうさぎが因幡の国に行ってみたいと思いました。そして、ワニザメを「きみの仲間の数を数えてあげる」と騙して海に並ばせて、その背中を飛んで渡りました。渡り切ったところで「おまえたちを騙したんだ」と口にしたもので、怒ったワニザメに毛を剥ぎ取られてしまいました。
痛くて泣いていたところ、八十神から「海の水で洗って潮風にあたるといい。」と言われました。その通りにしたら、ますます痛くなってしまいました。
そこに通りかかった大国主が「からだを川の水でよく洗い、蒲の穂をしいて寝ていなさい。」と教えてくれました。うさぎは、元通りに毛が生えて、「あなたは因幡の国の八上姫と結婚する。」と予言をしました。
その後のうさぎはに嘘をつくことはなく、たくさんの善い事をしました。白うさぎの予言通りに八上姫と結婚した大国主は人々の暮らしを豊かに栄えさせました。 目出度し ~~!
ちょっと不思議なのは、この当時に日本に白いうさぎがいたのだろうか?ということです。古事記には素兎とあって、白いうさぎとは書いてないそうです。素を白いと意訳したわけですが、ちょっと微妙です。現代のペットになっている白いカイウサギはマルマルしたイメージですが、ニホンノウサギはスリムでもちろん茶色です。
そういう意味では、お菓子の「因幡の白うさぎ」はあまり白くなくて、ニホンノウサギに近いですね。この「因幡の白うさぎ」は、可愛くて、味もよいので、手ごろなお土産物として極めて優秀です。昭和43年に、米子市の寿製菓(ちなみに米子市は因幡ではなく伯耆の国)が開発したそうです。こういうお菓子を考案できると幸せです。