褒められたら素直に喜ぶ

世の中には、しっかり褒められると逆に不安になる人もたくさんいるようです。

 

孔子が論語で「巧言令色鮮仁(こうげんれいしょくすくなしじん)」と言っています。言葉をうまくかざり、顔色をつくろうような人は、ただ相手に気に入られようとしているだけで、仁(思いやり、なさけ、愛情)のようなものが少ないという意味です。こんな有名な言葉もあるので、褒められても相手の本音は違うところにある、と邪推するのかも知れません。

 

笑顔(よくできました)
笑顔(よくできました)

ところで、先の文章をよく読めば、孔子が言っているのは、仁が少ないということです。仁が無いと言っているわけではないのです。

私の解釈で言えば、相手にすごく褒められても、ちょっとくらいは割り引いて受けとめなさいということではないでしょうか。

 

その人の言動に共鳴し、感動した場合に、それを言葉で褒め、態度で表すことは普通のことです。仁がゼロであれば、褒めることはありません。

あなたの言動に対して愛を感じるからこそ褒めているわけです。そのことを言葉で表しているのです。素直に相手からの称賛を受け入れようではないですか? 

あまり図に乗るのはいけないですが、褒められて喜んで、もっと頑張ろうと決意することに何の不都合もありません。

 

よく日本人は欧米人など海外の人と比べて人を褒めないといいます。褒めて育てることが大事だと指摘されます。褒められたほうがストレートに受け入れて喜ばないので、褒めることができなくなっていますs。

 

最近はハラスメントブームにもなっているので、ますます迂闊に褒めるとハラスメントをしたと訴えられる可能性すらあります。女性でも男性でも同性でも異性でも「あなたは素敵な人だね」「とても綺麗な目をしているね」などと褒めると、嫌がらせを受けたと言われるリスクがあります。ハラスメントの基準は、褒められた側の受け止め方で決まるなどとなると生きづらい世の中です。

 

相手を積極的に褒め、褒められたら素直に喜ぶ・・みんながニコニコしている社会(会社や組織)がいいですね。