昨日はいい肉の日でした~やまぐち和牛~

山口県には見島牛という幻の牛がいます。肉用としては年間数頭が出荷されているそうです。

 

見島牛は萩市の北方45㎞の日本海にある見島で飼育されている牛です。西洋種の影響を受けていない日本在来種の牛です。在来種の牛は、鹿児島トカラ列島の口之島牛と見島牛の2種しか残っておらず、国の天然記念物として保護されています。これが本当の和牛ですね。

 

見島牛
見島牛

見島牛は、離島に棲んでいることから、少し小柄な体ですが強靭で病気に強くて粗食に耐えるという特徴があります。見島では主に農耕用牛として重宝されていたようです。

 

さて、山口県の牛肉出荷額は年間45億円ほどです。日本全体で7200億円ほどですから、1%にもなりません。地勢的には畜産がもっとおこなわれていてもいいような気がしますが、出荷額はほぼ横ばいです。

 

山口県では、見島牛のほかにも高森牛や皇牛(すめらぎぎゅう)、萩無角和牛、阿知須牛などのブランド牛があります。生産量は少なくとも、品質で勝負です。ただ、やまぐちの和牛ブランドは統一感が無くて、ちょっとぼんやりしています。

 

ブランド牛といえば、「松阪牛」「近江牛」「米沢牛」(「神戸牛」が入ることも)が日本の三大和牛として世界中で認知されています。ここまでいけば、もちろん立派なのですが、冠している地名(「松阪」「近江」「米沢」)もそこそこ大きなもので、少なくとも国内では知名度があります。山口県の「高森」や「阿知須」は、知られていないでしょう。

 

やはり地名に知名度が必要です。ブランドを聞いて、その場所がわかるほうがいいでしょう。

「やまぐち高森牛」「やまぐち阿知須牛」など「やまぐち○○」と必ずつけるとか、やまぐち和牛の統一ブランド化が必要な気がします。

国の和牛の輸出促進策がとられていくなか、山口県の出遅れ感は否めませんが、まだ間に合いそうです。