宗教的な内容をここに書くのは憚られるのですが、本当はローマ法王フランシスコはヒロシマに来たくなかっただろうと思います。
ローマ法王フランシスコは長崎空港を飛び立ち午後6時前に広島空港に到着。高速道路を閉鎖して広島平和公園に迎い、平和のための集いとして短い挨拶をして、広島空港にとんぼ返り。午後8時半前には飛行機は離陸して10時過ぎには羽田空港というスケジュールです。
ローマ法王フランシスコはカトリック教徒13億人のトップに君臨する人物です。カトリック教会という閉じられた世界で、トップに上り詰めるには大変な苦労があったと思います。
今回の訪日では、核廃絶をテーマに語っています。「核兵器の使用も所有も倫理に反する」と述べたことをニュースが取り上げています。マスコミは、ローマ法王が、日本が国連の主要国と同じく核兵器禁止条約を批准していないことを、あたかも非難しているかのように報じています。
しかし、ヒロシマに住んでいて身近に被爆者の人がいた者としては、ちょっと違和感があります。
そもそも米国が核兵器を使用したのは、カトリックの教えが後押ししたことは確かでしょう。
そもそも核兵器というのは使う側の言葉です。法王フランシスコはヒロシマの怒りを理解しているのでヒロシマに来たという事実さえあればいいので、夜陰に紛れてやってきて、暗闇の中を一目散に逃げ戻ったという印象をもってしまいます。
原爆投下に出撃するB29エノラ・ゲイに任務成功の祈りを捧げ、数十万人の無辜の命が失われたことを神に感謝したのがカトリック教会ではなかったのか。何故、戦争という人類の罪悪の償いのために、ヒロシマ・ナガサキの市民が生贄にならなければならないのか。
何故、カトリック教会は自らの罪を語ることは無いのか? まぁ、これは神道や仏教と違って教義ががっちり固まっているので、無理なことは分かっているのですが・・。
何だかなぁ~、落ち着きが悪いのです。 ご不快な思いをさせたら、すみません。