JR九州の「ななつ星」に採用されたことから組子がインテリアとして再評価されています。
高級旅館やホテルのインテリアに使われる組子は、伝統的な作り方の上に新しいテイストを加えています。複数の材料を使ったり、新しい技法で曲線を多数取り入れたり、斬新なデザインの組子が作られています。
「ななつ星」の内装にはふんだんに組子が使用されています。組子を使った内装は、とても楽しくて。心が沸き立つような、豪華な印象を与えます。
さて、組子というのは写真のように細い棒状の木材を組み合わせて精緻に模様を作り出す技法のことです。
飛鳥時代に中国から伝来した技法と考えられ、法隆寺の金堂にも使われているほど伝統的な技法です。
組子は、枡組、菱組、三つ組手の3種類で組み上げた者を基本形としています。
枡組というのは、要するに障子の桟のことですね。障子は最も簡単な(基本的な)組子ということです。
この基本形にいろいろと装飾を加えていくと、独特な組子が完成します。およそ300種類の組子のデザインが知られているそうです。
建物の内装でオリジナルの組子をつくる業者さんが減ってきています。木材を使う組子は環境にも優しいですし、日本的な印象を与えます。インバウンド消費が増えているなか、何かのきっかけがあれば流行するような気がしています。