社会人野球にもトップリーグをつくれないか?

ラグビーW杯準決勝。日本は惜しくも南アフリカに敗れましたが、国中が大盛りあがりです。

 

スタジアムでテレビドラマ「ノーサイドゲーム」の主題歌が流れていました。同じ時間枠で、同じく池井戸潤の原作で「ルーズベルトゲーム」という社会人野球をテーマにしたドラマもやっていました。そこで、ラグビーと野球のことを考えました。

 

プロ野球ドラフト会議2019指名選手内訳
プロ野球ドラフト会議2019指名選手内訳

ラグビーの日本代表31人は、出身国はさまざまですが、全員が日本の社会人ラグビーチームの所属です。

パナソニックから6人、サントリーから5人、神戸製鋼から4人、トヨタ3人、ホンダ・東芝・キャノンが各2人が複数選出されていますが、合計13チームの出身母体があります。

 

日本のラグビーの実力アップにはジャパンラグビートップリーグが2003年からはじまったことが大きな役割を果たしています。

日本人選手の多くは「ノーサイドゲーム」で描かれているように、社会人でその会社の正社員です。但し、日本人でも一部の有力選手はプロ契約を結んでいますし、外国人選手の多くはプロ選手です。

 

つまり、アマとプロの混成リーグです。プロ選手の割合が高くなったことで、チーム成績にも大きな変化がありました。有力選手の移籍も活発になり、海外の有名選手もプロとして加入して活躍します。

 

一方で、社会人野球は事情が異なります。プロ野球という文字通りプロ選手だけの野球リーグがあり、独立リーグというほぼプロ+アマの混成リーグも既にあります。

今年のプロ野球ドラフト会議がありましたが、社会人野球から指名されたのは75名中11名だけでした。育成選手指名の社会人出身はゼロでしたので、これを含めると108名中11名です。2000年~2015年の社会人出身プロ野球入団数は年平均26名です。

 

社会人野球からプロ入りする人が減っています。社会人野球の魅力が薄れているようです。

社会人野球と言えば都市対抗です。高校野球と同様にトーナメント大会の良さはありますが、継続的なチームの人気にはつながりにくいように思います。社会人野球でも、トップリーグのような仕組みで、ほぼアマ+プロの混成リーグ戦を創設してはどうかなぁと思います。

 

カープは今年も社会人出身者を指名しませんでした。現役では、田中(JR東)と西川(王子)の2人にFA加入の長野(ホンダ)くらいで、社会人比率がもっとも低いチームです。

それでも、新監督に佐々岡(NTT中国)が就任することもあり、津田(協和発酵)のような社会人出身の苦労人が活躍するのもみたいと思います。