農業が成長産業になって新規就農者の増えていますが、耕作放棄地の増加は止まりません。
少子高齢化が進む地方では、主に水田の耕作を放棄するケースが増えてきています。確かに新規就農者も増えてはいますが、収益を考えれば野菜や花きの生産が主流になります。耕作放棄地を活用して大規模に稲作をする人も増えていますが、それでも新たに放棄される農地の方が多いのが現状です。
写真は宇部市内の県道沿いです。道の両側にある耕作放棄地にコスモスが満開です。
このあたりでは、春は菜の花、夏は向日葵、秋はコスモスが植えられて、きれいな花を咲かせます。
耕作放棄しても除草などの作業を止めるわけにはいきません。その手間を考えれば、花を植えようという人がいれば、土地を貸すことは歓迎です。
花を植えるには、除草、追肥、消毒などの作業は必要ですが、その場で見るだけであればあまり手間が掛かりません。
耕作放棄地はそのままほっとらかしなら、ただの荒れ地です。しかし、花を植えれば人々に安らぎや癒しを与える素晴らしい空間になります。
農地は本来が食料を生産する場であり、その意義で活用されるのが本筋ではあります。しかし、人の生活に潤いを与えることにも大きな意義があります。都会から田舎へと、人を動かすきっかけにもなります。必ずしも収益作目にこだわらなくてもよさそうです。
ちなみに、昨今の大雨などを考えれば保水能力を維持するという点でも、耕作放棄地をお花畑として活用していくことは有効のように思います。