マネジメントシステムを定着させよう

マネジメントシステムを端的に言い表せば、PDCA(計画・実行・見直し・改善)サイクルを回すことです。

 

世界中の組織や会社でPDCAサイクルは勢いよく回っています。日本でも海外の会社と取引があるような大会社では、大小さまざまなPDCAサイクルが回っています。PDCAサイクルを回すことで、継続的な改善が達成されて、持続可能な筋肉質な組織をつくることができます。

 

PDCAサイクル
PDCAサイクル

ところが、中小企業ではPDCAサイクルを回しながら改善をすすめて、持続的な発展を成し遂げるケースは稀です。

 

PDCAサイクルを回すと言っても、特に難しいことを要求されるわけではありません。

PDCAサイクルはC(Check)からはじまることが多いのです。何かの問題が発生したとします。このとき、調査や観察をしないで、いきなり解決に着手するのは危険です。現在の状況やこれまでの行動を調べて把握して評価することが大事です。

 

そのうえで、問題への対策A(Action)をとります。仮に、この問題への対策がうまくいったとしても、これだけで終わるとモグラ叩きのように、また新たな問題が起こります。そこで、問題が起こらないように行動計画P(Plan)を立てて、実行D(Do)して、その行動をときどきC(Check)する・・となります。

 

何故、中小企業でマネジメントシステムが定着しないのか?と考えます。PDCAサイクルを回している企業は発展していて、そうでない企業はそれなりです。

PDCAサイクルを回すのは面倒だという声が多いのです。そうなんです。実はPDCAサイクルは面倒なんです。面倒なことをするから効果があるわけで、面倒なことをしないで儲かるのなら何も苦労はないのです。会社を永く続けるには、面倒を避けることはできません。

 

もう一つ、PDCAサイクルが回らない理由があります。多くの中小企業は、大企業と比較して自治体や公設支援機関との関連が深くなります。いろいろな支援を受けることがあります。

自治体や公設支援機関は、その組織そのものは長く続くのですが、政策や行動が単年度主義で持続性が乏しくなっています。あるときに始めた事業でも、きちんと検証されることなく消えてしまうようなことがよくあります。担当部署が無くなったりします。

 

会社は法人であり、永く続くことが大事です。永く続く会社をつくるには、PDCAサイクルを回すことが必要です。面倒でも続けていって欲しいです。