明治時代の前半には神社の数が18万社を超えていたのですが、今は8万社ほどです。
神道の教化をする教師は全国で6万人余りですが、このうちで神社の宮司といった神職は1万人程度ということです。ちなみに、仏教の寺院の数も神社とほぼ同じで約8万ですが、教師の数はずと多くて31万人です。このうちで僧侶として活動しているのは9万人くらいです。
人数は兼業している人が多いので、正確にはわかりません。
日本には八百万の神がおられるので、神社で祀られている神様もいろいろです。八幡宮、稲荷社、天満宮などメジャーな神様もおりますし、その土地だけで知られるマイナーな神様もおられます。
福岡県田川市の香春神社の神様は辛国息長大姫大目命という神様です。
この神様がどういう神様だったのかは不明ですが、辛国(からくに)は韓国・新羅のことのようで渡来してきた神様のようです。
山口県にも渡来してきた人を祀る神社はあって、以前紹介した厚狭の鴨神社は百済の聖明王妃を祀っています。
さて、香春神社は延喜式神名帳に記載されています。
延喜式というのは、平安時代につくられた律令の法令集です。905年に編纂がはじまり、施行は967年です。醍醐天皇が藤原時平に命じて編纂されました。
この延喜式に神名帳があって、当時の官庁が認めた神社2861社が記載されています。ここに名前があるということで、由緒正しい神社ということになります。
山口県では下関市の忌宮神社や住吉神社、防府市の玉祖神社などがあります。
香春神社は、確かに由緒正しい大きな神社です。しかし、立ち寄ってみたのですが人っ子ひとりおりません。巨木が立ち並び、ただ蝉しぐれが喧しいほどです。
神社らしくて、この感じはいいです。