正常血圧の範囲を、上が120mmHg未満かつ、下が80mmHg未満と変更するそうです。
どうも不審なのは、人の血圧というのは正確に測れるものなのだろうか?ということ。この新しい基準では、日本人1億2700万人のうち5500~7000万人が高血圧症ということになるそうです。成人のうち低血圧症でない人は全員が病気!というイメージです。なんか変です。
そもそも、血圧ってそんなに正確に測れるものでしょうか?
多くの人が経験していると思うのですが、測った血圧の値は毎回異なります。上下10mmHgくらいの幅で動くのはよくあります。
推奨されている血圧の測定の仕方は、「朝起きて排尿を済ませた後に、5分程度安静にして、背もたれのある椅子に座って・・・」というものです。こんなの測れません。
ちなみに、朝起きたときと夜寝る前では、朝の方が5mmHg程度血圧が高めに出るそうです。夜寝る前では、運動や入浴、飲食などの影響で正確に測定できないので、高めに出る(安全サイドの誤差)朝に測るということのようです。
また、正常血圧の120mmHgと80mmHgというのは診療施設で測った場合で。家庭で測ったなら115mmHgと75mmHgになるそうです。この5mmHgの差は、いわゆる白衣高血圧というもので、人は診療施設で測定すると血圧が高めに出ることがわかっているのです。但し、その差が5mmHgというわけではなく、個人差が非常に大きいそうです。
測定環境でも、気温が低ければ血圧は高めになります。健康診断では最初に血圧を測ることが多いので、寒い冬の朝に一番に測れば、たいていの人は高血圧症です。
測定の姿勢でも、上腕と手首を正確に心臓と同じ高さにしなければなりません。もし10cm高くすればそれだけで血圧は10mmHg近く低くなります。
血圧が高くなる理由には、肥満があります。太った人は体表面積が増えるので、心臓は血液を送る圧力を上げます。しかし、血圧測定では上腕についた肉が厚ければ血圧が低く計測されます。逆に痩せた人は血圧が高めに誤差が出ます。
まぁ、普通に生活していて昼間に役所の待合室にある血圧計で測ってみたという場合は、上が150、下が100くらいなら気にしないでいいように思います。
ストレスが血圧を上げるリスクのほうが大きそうです。