報道各社が毎月世論調査をおこなって内閣支持率を公表しています。
内閣支持率の数値には調査の方法(聞き取りの仕方)によって差異があります。そこで、異なる会社が出している数値を比較しても意味が無いということになります。全国紙5紙の新聞社で大雑把に言えば、安部内閣支持率と不支持率の差が大きくでるのが読売新聞で、小さくでるのが意外なことに産経新聞です。その間は、日経>朝日>毎日の順でしょうか。
朝日新聞の世論調査による内閣支持率の推移をエクセルで示しています。
データバーをつけた数字は、内閣支持率から不支持率を引いたDI値です。
毎年4月の調査結果です。
2013年4月は民主党の野田内閣から変わって半年足らずです。安倍内閣の支持率は、どの世代でも男女を問わず非常に高くなっています。政権交代があれば、支持率は最初が一番高くなるのが普通です。
その後の4年間はDI値はプラスを続けています。大雑把な傾向としては、男性が安定して支持をしていて、40歳以下と70歳以上の人が支持する割合が高いというイメージでした。
昨年の4月は、内閣支持率は大幅に下落して不支持が上回りました。ここが、これまでの安倍政権で、国民の支持が最も離れた時期です。森友問題での財務省の決算文書改竄が、連日国会で大きく取り上げられていました。しかし、女性と高齢者の支持が大きく下がったなかにあっても、20歳代は支持を続けています。
直近、今年4月の世論調査では、現役世代の支持が盛り返しており、女性の支持が男性を上回るようになってきました。経済政策、外交、子育て支援、教育支援などに一定の評価をしているということでしょうか?
但し、選挙結果は60歳以上の投票行動が結果を左右します。投票者のうち、60歳以上の割合は33%です。一方で、20歳代は7%、30歳代は12%です。40歳以下は合わせて19%でしかありません。人口分布もありますが、若い世代が投票に行かないからです。
現在の安倍政権は現役世代や次世代にフォーカスしていますが、選挙が近づくと野党側からお年寄りへの支援を充実させるべきというテーマが出てくるはずです。野党側としては、いかに高齢者(主として退職者)が喜ぶような政策を提起して、世論を盛り上げることができるかが、党勢拡大のカギになりそうです。