MITのキム教授が20年ほど前に提唱した成功する組織をつくる考え方です。
組織が成功するための要素を4つ定義します。その4つの要素が、「行動の質」「結果の質」「関係の質」「思考の質」です。この4つの関係性の作り方と回し方で、社員が高いパフォーマンスを発揮して組織の成功につながるのか、それとも不協和音を奏でて成功がおぼつかなくなるのかがわかれると説いています。
失敗に終わる循環は「結果の質」からスタートします。
例えば、
①(結果の質)業績が上がらない
②(関係の質)対立や押し付け合い、無理な命令に対する反発が起こる
③(思考の質)創造的思考が失われ、受け身の考え方が蔓延する
④(行動の質)自発的な行動や積極性が失われれいく
⑤(結果の質)業績がさらに落ち込む
⑥(関係の質)相互信頼の余地が全くない
といった、循環です。
成功する循環は「関係の質」からスタートします。
例えば、
①(関係の質)互いに尊重し、一緒に考える相互信頼の風土を涵養する
②(思考の質)新しい気づきが生れ、それが共有され、誰もが当事者意識を持つ
③(行動の質)自発的な行動が尊重されて、積極的なチャレンジをおこなう
④(結果の質)チャレンジによる成果が出る
⑤(関係の質)相互の信頼関係がさらに高まる
⑥(思考の質)さらに良い考えが生れていく
組織が成功するかどうかのカギは、上司と部下・先輩と後輩・各部門など多様な社員間の「関係の質」を向上させることができるかということです。