日本は冬から春に向かっていますが、南半球のオーストラリアでは歴史上で最も暑かった夏が過ぎようとしています。
大阪なおみ選手が優勝した全豪オープン開催されたメルボルンはオーストラリアの南東部に位置する、人口第2位の都市です。トーナメントのときの実況でも、異常高温がときどき話題になっていました。
そのメルボルンから東北東方向に首都キャンベラがあり、その先にオーストラリア最大の都市シドニー。そこから北北東に第3の年ブリスベンと続きます。このあたりがオーストラリアの主要部、人口集中地帯です。
このあたりが、この夏は異常な高温に襲われました。気象庁のWebサイトの世界の異常気象では、オーストラリアの広い地域とニュージーランドが異常高温と表示されています。
ほかには、中国東北部、東南アジア、サウジアラビア周辺、ブラジルなども高温でした。
日本では記録的な少雨でしたが、タイ西部、ギリシア、アルゼンチン北部などは多雨だったようです。
上の右にオーストラリアの主要都市の毎年1月の平均気温をグラフにしてみました。いずれの年でも観測史上最も暑い1月を過ごしました。特に、首都キャンベラでは平年より+5.3℃ということになっています。
あまりの猛暑で、コウモリが落下し、川に100万匹の魚が浮かび、モモが内部から腐り、道路が溶けてしまいました。政府は不要の外出を避けるように勧告して、多くの住民が屋内にとどまりました。
地球温暖化は待ったなしの状況ですが、まだ手遅れではありません。
オーストラリアは世界4位の石炭産出国です。そして、日本が輸入する石炭の2/3はオーストラリアからのもです。オーストラリアでも日本でも、温室効果ガスの排出削減への理解が深まる夏(冬)になりました。