KING マルチ取引はビジネス・金融系に移行中

KING、ゴレンジャーにエバンジェリスト。漫画みたいですが巨額詐欺事件です。

 

自称投資コンサルタント会社「テキシアジャパンHD」が、月3%の高額配当を謳って、1万3千人から460億円を集金していたということです。集金したお金の投資運用などの実態は無くて、新しい勧誘に使われていただけということです。マルチ商法というわけです。

 

テキシア詐欺事件
テキシア詐欺事件の構図(日経新聞)

詳しいことは、これから出てくるのでしょうが、古典的なというか典型的な投資詐欺というか、マルチ商法です。

被害に遭われた方々には、申し訳ないのですが、KINGの活動が面白すぎて、当分の間はワイドショーのネタになりそうです。

 

自分のことをKINGと称するだけでも胡散臭いのですが、嘘っぱちの経歴が凄いです。

白血病で死にかけたが信仰で蘇り、シンガポールで投資事業をして1000億円を超える資産を得て、災害で疲弊した日本を助けるために帰国して会社を興した。神社を買い取って神主をする傍ら、歌手?としての活動もおこなう。41歳。

 

さて、マルチ商法ですが、近年は金融・ビジネス型が非常に増えています。要注意です。

消費生活センターへのマルチ取引の相談件数を、2012年と2017年で比較してみてみましょう。相談件数の合計は10,060件から11,904件と18%の増加です。

 

2012年には健康・美容系がマルチ取引の主流でした。

相談件数の上位15位までに、健康食品2,609件を筆頭に、化粧品1,432件、飲料446件、浄水器262件、家庭用電気治療器172件、ふとん167件、下着156件、美顔器140件、理美容器具109件で、合計5,493件が入っています。

これが、2017年では、健康食品1,393件、化粧品1,083件、飲料298件、浄水器149件となっています。家庭用電気治療器以下はランク外になりましたが、磁気マットレス・磁気治療器166件と空気清浄機123件が入って、健康・美容系合計は3,213件です。

健康・美容系のマルチ取引は、2012年と比べると40%以上も減っています。

 

一方で、金融・ビジネス系は大幅な増加です。

2012年は、投資商品650件、内職副業262件、PCソフト236件、株119件、デジタルコンテンツ114件の合計1,381件でした。

2017年は、投資商品2,458件、内職副業1,029件、複合サービス会員451件、金融関連サービス377件、ビジネス教室365件、デジタルコンテンツ323件、資格教材165件、電気119件の合計5,287件になっています。

単純計算はできませんが、3~4倍にはなっていそうです。

 

景気も回復して、詐欺集団も一攫千金で金融・ビジネス系を狙っているようです。ターゲットも高齢女性とばかりではなさそうです。

なかなか手口が巧妙ということなので、どうぞご用心ください。