国際政治に翻弄されない方法

たまたま本棚にあった「国際政治」・・2007年の放送大学の教科書・・を手にしました。

 

このところ、アメリカのトランプ大統領を中心にして、南北アメリカでも、欧州でも、中東でも、東アジアでも、国際政治の動きが激しくなっています。自由と民主主義と、言いますが何が何だかわからない感じでしたが、この教科書で氷解です。

 

国際政治(藤原帰一、NHK出版)
国際政治(藤原帰一、NHK出版)

何気なく手に取ったのですが、詠み始めると止まらなくなりました。現在の国際政治で起こっていることの深層が何かが、よくわかります。

多くの人が当然と感じていることが、錯覚であること。リアルな政治でも、決してわけのわからないことがおこることはなく、理由があること。つまり、起こるべくして起こるのだということが改めてわかりました。

 

5部に分かれていて、それぞれに3章があります。第1部から、基礎・外交・体系・変容・統合と紛争とあります。

例えば、第1部では「近代国際政治は国家を主体とし、その国家が戦争を遂行することを当然の手段として認める体系」であること。そのうえで、国際秩序はどのように保たれ、あるいは保たれなかったのか。国際政治の主体である国家とは何であり、領土・人民・主権の三要素について詳説しています。

重ねてしまいますが、今起こっている世界の政治情勢の理屈が、この教科書に全部書いてあるという印象です。モヤモヤがなくなります。2200円は安い!

 

この本の内容をこれ以上解説する勇気はありませんが、教科書というのは意外に役に立つものです。何しろ、信頼性がとても高いので、仕事でもときどき使います。

高校の職業課程の教科書の内容は、セミナーなどの教材の元資料に使わせてもらうことがあります。山川の社会科の教科書もよく使います。大学レベルの教科書だとなかなか使いこなせませんが、放送大学のものは社会人向けですから使えそうですね。

ちょっと探してみましょう。