結露対策は難しいけど・・

省エネを専門にしている技術者の方に、結露対策についての話を聞きました。

 

家庭でも事務所でも同じですが、工場での結露は品質問題を引き起こしたり、生産性を大きく阻害したりするので大問題です。一方で、結露の原因はいろいろ複雑ですし、断熱や除湿をするとよいと言われても、お金がかかりすぎてできません。

 

水滴
水滴

冬になると結露の問題は深刻さを増します。

 

古い工場などで暖かい空気が天井裏に侵入して屋根面で冷やされて結露することがあります。知らない間に天井ボードが濡れていて、最悪の場合には天井ボードごと落下するなんてこともあります。そこまでいかなくても、水滴が落ちたりゴミや油を落としたりします。食品とか医薬品関係の製品でも作っていたら大問題です。

 

窓はもちろんですが、床や壁にも大量の結露をみることがあります。もし、水蒸気が発生するような機器を使用していると、しっかりした対策をとっていても結露します。

結露をそのままにすると、危険ですし、カビが発生すると大事件なので一生懸命タオルで拭いて回るようなこともあります。生産性ゼロですから、結露防止は重要なテーマです。

 

さて、結露防止対策ですが結露の原因や状況が様々なので、防止対策も様々なのだそうです。最初に、現場の結露の状況を観察したら、現場の風の流れを簡易的な風速計で測定して、図面で換気扇や空調機器の配置と能力を確認します。その結果をみて、結露の原因に仮説を立ててダンパーを絞ってみたり、換気扇を止めてみたり、ちょっとした手を加えるのだそうです。

 

実際は、結露で困っていても、いろいろ操作して試してみるということは、なかなかしないものです。専門家の方によると、結露はそういう操作で嘘のようになくなるということが多いのだそうです。

その状態を維持するには断熱や防湿などの対策も必要でしょうし、場合によっては換気扇や除湿器を導入することもあるでしょう。ただ、少し時間をかけて観察して、試してみるということが、意外に大きな効果をもたらすこともあるようです。

もちろん、その道の専門家に頼むという手もあります。