クレーム対応の価値、ジョン・グッドマンの法則

ジョン・グッドマンの法則を簡単に言えば、「不満を持って苦情をいって解決された顧客の再帰率は高い」ということです。

 

商品を購入した60%が完璧な満足を得たとすれば、結構立派な数字ではないでしょうか?

この60%の人の80%くらいが再帰(リピート客になる)すれば、これも素晴らしいです。但し、これだと60%×80%≒50%となって客数が半分になってしまいます。

 

顧客満足
顧客満足

実際は、満足した60%の人がそのことを知人や友人に話して新規に顧客になる人ができます。客数を増やすには、そういう新規顧客を常に50%分確保できなければなりません。これは難しいですね。

 

そこで、完璧な満足を得ていない=何かの不満を持った人にも再帰してもらわなければなりません。

 

その際に、不満を持った人というのは、その不満を苦情として言う人と、何も苦情を言わないで黙っている人の2種類に分かれます。この2種類の内、何も苦情を言わない人の再帰率はほぼ0%、つまり黙ってもう二度と来店しないと考えられます。

 

ところが、苦情を言ってきた人の再帰率は65%と言われています。つまり苦情を言うということは、その店やサービスに何かの期待をしているというわけです。

特に、その苦情に迅速に対応することができれば再帰率は85%に上がります。満足したお客の再帰率を上回るのです。また、仮に苦情を言ったものの店側の対応が遅れるなど、満足な対応を受けられなかったような場合でも再帰率は50%あるそうです。

 

「苦情は宝物」とも「苦情を聞くのが最高のCS(顧客満足)」とも言われます。

苦情のなかには一定の割合で勘違いや嫌がらせなど、店側の責任ではないものもあります。この種のクレームに対応するのはとても難しいものです。

現場としてはとにかくお客様の話を真剣に聞くということしかありません。聞いて差し上げれば、苦情を言った客が、リピート客に変っていくことを期待していいと思います。