省エネの仕事をしながら、エネルギー資源の計量のことを考えていました。
事業所のエネルギー源は電力、都市ガス、LPガス、灯油、重油などなど様々です。そこで、エネルギー使用量を熱量に変換したうえで、原油の熱量と比較して原油換算の容量(kL)で表します。
もちろん、事業者さんが購入して使用しているガスや油の熱量は、日本のガス会社や油会社が正確に調整しているので、この方法で何の問題もありません。
ちょっと、気になったのは、その元になっている原油や石炭、天然ガスの熱量です。これらは天然資源ですから、単位重量や単位容積当たりの熱量は大きなバラツキがあるはずです。
幸い?にして、日本は島国なので、港に届く液体の原油はタンカーのタンク内では均質化されていて、港で槽毎にサンプリングして計量すれば輸入した熱量を正確に計量できそうです。気体の天然ガスも同様です。
しかし、石炭だとタンカー内でのサンプリングによっては、正確な熱量が求められないような気がします。エネルギー資源の購入価格は容積や重量ではなく、熱量で決まるので、信頼できる計量精度が必要です。
さらに、天然ガスをパイプラインで供給するような場合は、どの時点でどのくらいの熱量が輸送されているのかを正確に把握するのは、結構難しそうです。日本では、未だこの問題はおこっていないのですが、大陸(ロシア)とのパイプラインを結ぶときがくれば、考えないといけないように思います。