平成28年度の国民医療費の総額は42兆1381億円で、GDPの7.81%を占めます。
厚生労働省が先月発表しているデータです。クラクラするような金額なんですが、実は前年比で減少しています。平成27年度はそれぞれ、42兆3644億円、7.93%でした。平成18年度以来の減少で、減少率は0.5%ほどですが継続していくでしょうか?
昭和30年からの国民医療費の年次推移を厚生労働省のWebサイトから参照しています。
棒グラフの一番右、平成28年度がチョコっと下がっているのがわかるでしょうか?
日本の人口が減少に転じているというのも要因ですが、人口で割った国民一人当たり医療費でも、平成27年度の33万3300円から33万2000円になっています。ほんの僅かですが減っています。
大雑把な把握としては以下です。
1.高齢者人口が増えているので、後期高齢者の医療費総額は増加しているが、後期高齢者一人当たりの医療費は減少している。
健康長寿の傾向がみえてきていると素直に考えていいでしょうか。
2.診療医療費はまだ増加しているが、薬局調剤医療費が減少している。つまり、病院での費用は増えているのですが、薬の費用が減少しているということです。
ジェネリック薬品の処方などが定着してきたということでしょうか。
まぁ、常識的に考えて、国民医療費42兆円も一人当たり医療費の33万円も大きすぎますよね。健康長寿社会の実現に向けて、一人ひとりが努力しないといけないと思います。
ところが、都道府県別の統計では、山口県の県民一人当たり医療費は全国でワースト4位の、39万6200円です。全国平均を6万3000円もオーバーしています。
まぁ、65歳以上人口の比率、いわゆる高齢化率も全国4位なので仕方ないと言えば仕方ないのかも知れませんが、ちょっと気に掛けたいですね。