商品の品質が原産地に由来する場合に、それを特定する表示が知的財産として保護されます。
今日現在、日本では69の産品が登録されています。「松坂牛」「神戸ビーフ」「但馬牛」「米沢牛」などの牛肉や、「夕張メロン」「大分カボス」などが有名ところでしょうか?
山口県で登録されているのは「下関ふく」と「美東ごぼう」の二つです。
地理的表示のとこをGI(ジーアイ)と略称します。geographical indications のことです。
日本で登録されたGIは、国際協定(TRIPS協定)によって世界中で保護されます。
国際的に保護されるGIとしては、フランスのボルドーワインとかイタリアのゴルゴンゾーラチーズなどがすぐ思い浮かびます。
さて、「下関ふく」はこのブログでも何度か取り上げているので、今日は「美東ごぼう」です。美祢市美東(みとう)町で生産されるごぼうのことです。
最初に美祢市ですが、日本最大のカルスト台地である秋吉台があり、Mine秋吉台ジオパークとして、市内全域が日本ジオパークに認定されています。
美東町は美祢市の東部にあたり、秋吉台の麓に当たります。古来から、銅の産地として知られて、奈良東大寺の大仏を鋳造した銅は当地の長登銅山から産出されました。江戸時代に使われた銅銭は当地で鋳造されて全国で流通していました。
美東ごぼうは、秋吉台の石灰岩が侵食されてできた窪地で生産されています。土地は、粘土質が深く堆積し、土が重く硬いという特殊な土壌です。ここで、栽培されるごぼうは、粘っこい粘土のなかをゆっくり育っていくので肉質がきめ細かく、柔らかな食感が特徴です。
ごぼうは、もともと食物繊維とミネラルが特徴的な健康食品です。特に、カルスト台地のミネラル豊富な水で育つ美東ごぼうは、お奨めの食材でしょう。
美東ごぼうは、これから12月にかけての3ヵ月くらいが収穫出荷の時期に当たります。
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